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『SaiCLE』28坪は「理念と信念」そして「コンセプト」の間取り。

2025.03.02  Blog

こんにちは、茨城県筑西市の高気密高断熱工務店、斉藤建築工業の斉藤知広です。

前回は、『SaiCLE』開発経緯を書いてみました。今回は28坪の間取りについて、より深く綴ってみたいと思います。

『SaiCLE』の間取りは1つしかありません。しかし、敷地に余裕があれば必要な部屋や機能を足すことができるフレキシブルな間取りとしています(左右反転は可能です)。

・将来やゲストの就寝が出来る和洋室

・布団や洗濯物を干せるバルコニー(玄関ポーチ上の下屋を利用)

・ヌック

・家事室

・外物置

・2階を4部屋(5人家族まで対応)

・勝手口

など、付け加えることを可能にしています。

先日、ご見学のお客様から広めのリモートワーク室が出来ないかお話がありました。「実は、玄関ポーチ上の下屋を利用すると、3畳ほどの小部屋を作ることが可能です。29坪台で納まります。」とお伝えいたしましたが驚いたご様子でした。このようなケースを想定していたため、ベースの28坪が破綻せずに機能する間取りとしています。また、最初からどれもが備わっているプランは、コストとライフスタイルによる適不適や「28坪とする理由」の敷地に収まらない可能性があるため避けました。

サイクルについて | SaiCLE|斉藤建築工業株式会社「28坪の理由」

間取りづくりにおいては、まず「理念と信念」の住まいであること。コンセプトである『ずっとずっと Green oasis  に暮らす』を実現できること。を念頭にしています。その上での最良が28坪に詰まっています。つまり、斉藤建築工業の考える必要十分な住まいは28坪で完結しています。最初から付け加えることを前提とした間取りではありません。上記の念頭が成り立たないからです。

実は、間取りをスタートした当初、もう少し大きい32坪でした。数も12案とバリエーションを展開して作成していたのです(見返してみると良くこれだけ作ったなぁ。と自分でも感心。全部ボツですが  笑)。細部まで考えているのですが、どうにもしっくりしませんでした。それぞれ良い点があり、それが違和感だったのです。そうして、2つのことに気付きました。

っと、その前に。当時のボツのCGを少しだけ(ここだけですよ)。この時は、SAICLEでした。

 

①32坪であること

大きさ自体に原因がありました。つまり、無駄があるためにいくつもバリエーションを作れてしまい、お客様を惑わせる根本的な間違いを犯していました。

 

②軸となるコンセプトが無かったこと

プランを作り始めた当時、コンセプトがまだありませんでした。「理念と信念」の思想はあっても、表現する具体性に欠けていたのです。これではお客様に対してわたしたちの住まいづくりが分かりづらい。

そこからはコンセプトの決定を優先し、しばらくプラン作りを止めました。こうして向き合って出た答えがフレキシブルな28坪であり、『ずっとずっと Green oasis  に暮らす』なのです。現在の完成プランまで詳細を含めると恥ずかしながら2年掛かりました。しかし、斉藤建築工業にとっての「住まいづくりとは何か」を深く見つめたことで『SaiCLE』が完成したと思っています。

プラン | SaiCLE|斉藤建築工業株式会社

 

また、この2つに気付いたことで規格住宅とは、建築会社の思想と基準であると受け止めることができました。お客様は、その建築会社での売り(得意)で何ができるのか、それによってどんなことが叶うのか知りたいと思うのです。だから、自信を持って1つコレとお勧めできるものでなければならない。あれもこれもあると惑わせてしまうことはかえって、互いのベクトルや叶うものが分かりづらくなると思いました。多彩ある規格住宅において選ぶのは当然お客様なのですから。

この度もご一読いただき、誠にありがとうございました。

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