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『Green oasis』8つの循環の詳述 [換気性能+外気空気清浄機編]

2025.05.25  Blog

んにちは。斉藤です。

今回のブログは、『Green oasis』を生む8つの循環の詳述 [換気性能+外気空気清浄機編] になります。

まず先にお伝えしたいことがあります。

 『SaiCLE』モデルハウスが、LCCM住宅に認定されました!(茨城県 県西地域で 初の認定住宅です)

 

 

[LCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)住宅] とは、

LCCM住宅とは、「建てる・暮らす・解体する」までの一生を通じて、
CO₂の収支がマイナスになる住まい。
地球にも人にもやさしい、これからの時代に求められるトップランナー住宅です。

『SaiCLE』は、特別な装備なし、標準仕様のままでこの認定を取得しています。

 

 

詳しくは下記のリンクよりご覧ください。

リンク:『SaiCLE』 LCCM住宅 認定を取得しました

 

それでは、 [換気性能+外気空気清浄機編] になります。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

5. 換気性能

換気性能(全熱交換型第一種換気設備)+ 外気空気清浄機

[換気設備の重要性]

住宅における換気設備は、「シックハウス症候群」対策に24時間換気設備を設置して屋内の空気を2時間に1回以上入れ換える計画換気が義務化されています。屋内の空気を新鮮で健康的な状態を保ち、生活環境で発生するシックハウス症候群の原因となる有害物質を排出するため換気は非常に重要です。

日本は四季折々の気候を持ち合わせています。特に夏季は高温多湿であるため、湿気がたまりやすい環境です。適切な換気が行われなければ、室内の湿気や汚れが蓄積しやすくなり、カビが発生し易くなります。カビは健康被害にまで及びカビをエサとするダニが増えてしまします。

喘息やアレルギー症状を引き起こす原因になるだけでなく、不快な居住環境になってしまうのです。しっかりと機能した換気は家の温度や湿度を調整できるため、健康的な住宅環境の維持につながります。

家族の健康寿命と住宅の寿命を延ばすことができる、とても大切なことなのです。加えて適切な換気設備を選択することによって、エネルギーの効率的な利用が可能となるため省エネの効果が期待できます。

 

 

[シックハウス症候群]

シックハウス症候群とは、建物内部の空気質の悪化によって引き起こされる健康障害の総称を指します。

主な症状:

 

 

[主な原因]

揮発性有機化合物 (VOCs):

家具や建材、掃除用品、塗料などの製品から放散されるVOCsが室内に蓄積し、呼吸器症状やアレルギー反応を引き起こすことがあります。

 

ホコリやダニ:

室内のホコリやダニがアレルギーを引き起こし、シックハウス症候群の症状を悪化させることがあります。特にカーペットやカーテンなどの表面に付着したホコリが問題となります。

 

湿気とカビ:

不適切な換気や断熱の不備によって室内の湿気が増加しカビの発生を招きます。カビから発生するアレルギー物質やカビの臭いがシックハウス症候群の原因となります。

 

ホルムアルデヒド:

建材や家具などの製造過程で使用されるホルムアルデヒドが放散し、呼吸器症状や不快感を引き起こすことがあります。

 

エアロゾル化学物質:

料理や掃除などの日常生活の中で発生するエアロゾル化学物質が室内の空気中に浮遊し、呼吸器症状を引き起こすことがあります。

 

 [換気の種類]

換気設備には、第1種換気、第2種換気、第3種換気の3つのタイプがあります。それぞれの種類には異なる機能と役割があります。

 

1種換気:

空気の入口である給気口・空気の出口である排気口の双方に機械式ファンなどを取り付けます。機械により空気を入れて機械により、空気を出すことで効率良く計画的に換気が可能です。

 

 

・メリット

強制的に給排気を行うことによって屋内外の気圧がほぼ一定になり易く、計画した箇所から空気が出入りするため安定した換気が可能になります。

 

・デメリット:

空気出入口に機械を使用するため第2種・第3種と比べて費用が掛かります。

 

2種換気:

空気の入口に機械式ファンなどの機械換気装置を取り付けます。空気の出口には自然排気になっています。入口にある機械式ファンなどが強制的に室内へ空気を押し込むため、押し出される形で排気口から空気を排出します。室内の気圧が外気より上がることで正圧になる特徴があります。住宅では普及していない換気方式です。

 

 

・メリット・デメリット

正圧になることであり建物の使用用途によってメリットでもデメリットにもなります。

常に新鮮な空気を取り入れることができるため、クリーンルームではメリットとなります。しかし、住宅の場合は、室内の湿度や汚れた空気が屋根裏や壁の中に入り込み、梅雨時期や雨天時には湿気を多く含んだ空気が急激に冷やされて結露を起こす可能性が非常に高くなります。

 

3種換気:

2種換気方式とは逆の方式です。空気の入口である給気口は自然給気。空気の出口である排気口に機械ファンなどを取り付けた方式です。空気の出口から強制的に排出することで、室内は外気より気圧が下がることで負圧になる特徴があります。一般的にはトイレ、洗面所で使用されています。3つの換気方式の中で最も普及している換気方式です。

 

 

・メリット

導入・ランニングコストが安いこと、負圧によって室内は外気よりも気圧が下がりため小屋裏や壁内への湿気の侵入を防ぐことができます。

 

・デメリット

住宅の気密性能(C)が高くない場合、様々な隙間から空気が室内に流入することで、計画した空気の出入り口から十分な給排気が行われず、家の中に換気不良の箇所が生まれる危険性があります。

 

以上が一般的な換気設備形式です。

 

[ダクト式換気と熱交換]

より高性能な24時間換気の「ダクト方式」が普及してきています。ダクト方式には第1種換気と第3種換気に採用されています。ダクト方式とは換気装置を壁や天井裏などに取り付けダクトを使い各部屋の換気を行う方式のことです。第1種換気、第3種換気の働き方に変わりはありません。また同様に気密性能(C)が高くなければ、計画的な換気を発揮することが難しくなります。

 

1種換気における「給気」のメリット:

各室の理想的な場所に空気の吹き出し口を設けることで、理想的な換気経路を作れることが可能です。また壁に穴が空いていないので外部の音が直接入ってきません。

 

1種換気における「給気」のデメリット:

ダクト給気の本数や経路が長いとダクト内にほこり等が溜まる可能性があり、清掃することが難しくなります。ダクト施工や専用換気装置を取り付けるため、壁に取り付けるファンなどと比べて費用が掛かります。

 

1種換気、第3種換気における「排気」のメリット:

各室の理想的な場所に空気の排出口を設けることで、理想的な換気経路を作れることが可能です。壁にファンなどが付いていないため音がありません。

 

1種換気、第3種換気における「排気」のデメリット:

 

ダクト施工や専用換気装置を取り付けるため壁に取り付けるファンなどと比べて費用が掛かります。

 

また、第1種換気ではさらに「熱交換」という技術があります。通常であればエアコン等の冷暖房で得た快適な温度の空気を排気します。そして、外気の冷暖な空気を給気します。エネルギーを消費し温湿度を快適にしていますが、このようにそのまま給排気を行うとせっかくの温湿度と消費したエネルギーが勿体ないのです。

このエネルギーロスに対し熱交換技術を使用すると快適に保たれている室内の温湿度ロスを抑えて空気を換気することができます。これによりエアコン等のエネルギー消費が少なく済むため、省エネに寄与します。

熱交換の仕組みは、熱交換素子という特殊なフィルターを組み合わせた構造です。給気層、排気層、給気層という多重構造にすることで温湿度の交換をおこないます。

また熱交換には温湿度を交換する「全熱型」、温度のみ交換する「顕熱型」があります。

 

[『SaiCLE』は全熱交換型第1種換気を採用]

排気側分岐ダクト式 全熱交式第一種換気を採用しています。冷暖房で快適に保たれた室温を熱交換によって再利用しながら空気を入れ換えます。換気による温湿度ロスを抑えることができるため、冷暖房と省エネ効果が高まります。また冬には室内の排気から水湿度を回収して室内に戻すため室内の乾燥防止にもなります。加えて臭いや有害物質の戻りがなく安心です。

 

    

 

ダクト方式は、給気側分岐ダクト内のほこり溜まりの懸念があるため『SaiCLE』は、給気にダクトを使用しない方式」を採用しているため衛生的です。

 

 

換気設備は家族と住宅そのものに大きく影響される装置です。大切なご家族と家の安心と安全のため、このような特性を備えたダクト式全熱交換型第1種換気を採用しています。

 

換気設備 株式会社マーベックス 澄家VS90 

性能値:熱交換率 90% 湿度交換率 43%

(屋外 温度0℃ 湿度30% 屋内 温度23℃ 湿度 50% の場合)

リンクsumika  マーベックス

 

[ウイルスに近い粒子を高効率集塵する外気空気清浄機を採用]

ウイルスに近い粒子(0.08μm以上)物質を捕らえる空気清浄機を採用しています。この装置を換気設備に連結しました。「SaiCLE」のコンセプトである『ずっとずっとGreen oasisに暮らす』の通り安らぎと安心・安全な空気を作り出します。人は1日あたり約15,000リットル 空気を吸っています。人が摂取しているものの大半は呼吸により取り入れられている空気です。中でも睡眠時間も含め室内で過ごす時間が長いため、室内の「空気の質」が非常に重要です。一見綺麗に見える家の空気には目に見えない様々な汚染物質が漂っています。外から家に入ってくる物質は花粉や砂ほこりだけではありません。PM2.5、黄砂、カビなどのアレルゲン、細菌やウイルスなどがあり呼吸によって体内に取り込まれているかもしれません。

 

 

 

 

 

 

PM2.5とは:

物質の名称ではなく、粒径2.5μm(マイクロメートル)以下の微粒子状物質です。この粒子は、呼吸により肺の奥に入り全身に行き渡ってしまう可能性があります。

 

 

症状:

呼吸器疾患慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎、肺気腫、循環器疾患高血圧、虚血性心疾患、不整脈、心不全(動脈硬化・血栓)、アレルギー既存疾患の悪化、がん肺がん 他

 

PM2.5の発がん性について:

2013年1017日、世界保健機構(WHO)の外部組織である国際がん研究機関(IARC)は、大気汚染と、その主要成分である微小粒子状物質PM2.5は、ヒトに対する発がん性があるGroup1に分類すると発表しました。

 

※出典:国際がん研究機関(IARC)発表 一部抜粋

 

環境省で定めるPM2.5環境基準:

1日平均値35μg/m3以下

 

ウイルスの大きさ:

0.1μm(1mmの10,000分の1

※出典:国立感染症研究所

 

採用する空気清浄機は、以特殊な電子式集塵フィルターによってPM2.5集塵効率98.5%※、ウイルスに近い粒子径0.08μm以上を高効率集塵する特性があります。これを換気設備と連結した独自のシステムです。熱交換によるエネルギーロスを抑えながら、大切なご家族のために安心・安全な空気にこだわります。

 

 

※光散乱式気中粒子計数器にて、定格風量時の1.02.0μmの粒子除去率をフィルター単体にて測定。

 

 

外気空気清浄機 株式会社トルネックス G12JP1T

消費電力 5W

リンク:トルネックス空気清浄フィルタ

 

[全熱交換型第1種換気設備 + 外気空気清浄機 の全体構成]

 

 

以上のことからわたしたちは家族と地球の未来のため、

全熱交換型第1種換気(排気側分岐ダクト式) + 外気空気清浄機を採用しました。

 

長文のご一読ありがとうございました。次回は、「国産材、国内製品」の詳述となります。

次回もどうぞよろしくお願いいたします。

 

自然素材・高気密高断熱・住宅性能を大切にする工務店 斉藤建築工業㈱

 

ブログバックナンバー

『Green oasis』8つの循環の詳述

1.耐震+制震 性能 編 

2.断熱 編

3.気密 編

4.耐久性 編

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