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エアコン交換のランニングコスト!

2025.07.01  Blog

こんにちは。斉藤です。

ブログをご覧いただきありがとうございます。

今回のブログは、エアコン交換のランニングコストになります。

(前回は、エアコン1台の冷房実測データの公開でした)

 

[6月中にも関わらず本日も大変暑い日でした。]

筑西市の天気を確認したところ、最高気温35度の猛暑日を記録していました。 そんな日中、モデルハウスの芝生に生えた雑草を20分ほど抜いていたら、あっという間に全身汗だくになってしまいました。

「毎年6月ってこんなに暑かった?」 そう思うと、去年(2024年)の夏は、”北半球の記録上最も暑い夏” だったことを思い出しました。最近でも北半球の世界各地で起こる自然災害の報道を見聞きするなり、やはり温暖化が起因していると感じてしまいます。今年2025年が、 “ 北半球の記録上最も暑い夏 ” を早くも更新してしまうのか? などと考えてしまいました。

将来を生きる子どもたちの地球環境が少しでも守られるように、改めて信念に則った家づくり、活動をしようと思った草取りでした。

[ここから本題です]

環境のためとはいえ、現在の夏季にはエアコンが欠かせません。屋内でもエアコンを稼働させなければ、熱中症のリスクが高まることが知られています。しかし、一軒家で家族それぞれの部屋でエアコンを稼働させると電気代も心配です。加えて、エアコンを買い替えるとなった場合、それぞれ費用が掛かります。

「環境」も「電気代」も「交換費用」も負担は抑えたいですよね。

 

住宅における、エアコン冷暖房エネルギーの割合は高く、試算することでその傾向が分かります。

 

このエネルギー試算は、建築研究所(国土交通省所管)の一次エネルギー消費性能計算プログラムを使用しています。住宅確認申請、LCCM住宅、ZEH住宅、長期優良住宅など、全国で統一的に使われている公的ツールです。住宅性能における、”理論的最大値”を試算します。

「断熱等級4」のシミュレーションは、『SaiCLE』と同じ延床面積、間取りとしています。

 

住宅性能は、次の通りです。

UA値 0.77、エアコン性能エコノミーモデル ” は “、第三種局所換気(パイプファン)、オール電化、エコキュート、住宅設備機器は省エネ仕様、全てLED(人感センサー付き) 

などとなっています。 

結果として、この標準的な住宅「断熱等級4」の試算では、冷暖房エネルギーだけで、一次エネルギー全体の約48%を占めてしまいます。

 

では、どうすれば冷暖房エネルギーを削減できるのでしょうか? 高効率で省エネなエアコンを選択する考えもできますが、高価であり、根本的な解決にはなりません。

やはり、高気密高断熱の住宅にすることです。新築住宅だけでなく、既築住宅も断熱リフォームを行うことで高気密高断熱化が可能となります。

エアコンの容量(畳数)と稼働する台数が少なくなれば、「環境」、「電気代」、「交換費用」の負担が全て小さくなるわけです。

 

補足:現在、国土交通省がおこなっている [子育てグリーン住宅支援事業(断熱改修)]では最大60万円を受けることができます。

リンク:対象要件の詳細【リフォーム】|子育てグリーン住宅支援事業【公式】

 

ここからは、高気密高断熱のLCCM認定住宅『SaiCLE』と 標準的な住宅 「断熱等級4」をモデルケースに「交換費用」軸でのランニングコストを比較していきます。

リンク:『SaiCLE』 LCCM住宅 認定を取得しました

 

先ず押さえとして、外皮平均熱貫流率 (UA値)、気密相当面積 (C値)、 日射遮蔽の住宅基本性能が大切です。実際には、それ以外の工夫が必要になりますが、基本性能がしっかりとしていなければ、工夫を施しても意味がありません。

『SaiCLE』は、断熱等級7 (UA値 0.23) 、C値0.3以下、 軒の出を伸ばした日射遮蔽、全熱交換換気システムとしています。

次に比較する条件です。

 

[比較条件]

<面積、間取りについて>

標準的な住宅 「断熱等級4」の延床面積、間取りは、『SaiCLE』と同様。

 

< SaiCLE のエアコン条件 >

①設置台数

・1階 LDK 6畳用 1台、

・2階 廊下 6畳用 1台

 計2台

 

②稼働状況

・夏は、2階廊下1台 のみ稼働

・冬は、1LDK1台 のみ稼働

シーズンごとに使い分ける。

 

③買い替えのサイクル

15年を想定

季節で使用するエアコンが異なるため、稼働時間が抑えられ交換サイクルが伸びる。

 

< 標準的な住宅「断熱等級4 」のエアコン条件 >

①設置台数

・LDK18畳用 1台、

・各居室6畳用x 3台

計4台

 

②稼働条件

夏、冬共に各エアコンを稼働させる一般的な稼働方法

 

③買い替えのサイクル

12年を想定

 

< エアコンの取り替え価格設定(税込相場価格) >

メーカー:ダイキン製

6畳用 : 取付、破棄込み 110,000

18畳用 : 取付、破棄込み 198,000

 

< SaiCLE オリジナル全館空調の取り替え価格(税込相場価格) >

1台 :取付、破棄込み 11,000

5箇所 : 55,000

買い替えのサイクル:15年 (出力低下を想定)

 

< 1式買い替え金額 (税込)>

SaiCLE:合計 275,000円

断熱等級4:合計 528,000円

 

<差額 >

253,000円 となります。

 

以上を表にまとめます。

[まとめ]

標準的な住宅「断熱等級4

18畳用1台+6畳用 3台の合計4台のエアコンを設置。

夏も冬も全室稼働が前提となるため、12年ごとの買い替えサイクル(多くのメーカーで設計耐用年数10年)。

 

SaiCLE

住宅性能と、オリジナル全館空調設計により、6畳用のエアコン2台(1LDK、2階廊下)。

交互使用で稼働時間が少ないため、15年ごとの買い替え。

全館空調部分は15年後に1回交換として約5.5万円と安価。

 

その結果、3回目の交換では、9年の開き且つ 759,000円(設置費・廃棄費含む)となります。

 

住宅性能が高ければ、

・容量(畳数)、買い替えが少なく費用が安くなる。

・電気代も安くなる。

・省エネルギー且つ低炭素で環境負荷が小さくなる。

・長く使えて台数の少ないため、破棄処分する際の環境負荷も小さくなる。

となります。

 

[ 最後に ]

 国内で排出されるCO2の内、34%  が建設業を含めた「産業部門」。15%が「家庭部門」。 で占めています。

※国土交通省 CO2 排出量の部門別内訳(2022年度) より

ここから温暖化の原因となるCO2を削減していくには、化石燃料(天然ガス、石油、石炭)の使用を削減することが大切です。その削減に国の施策として、以前より「LCCM住宅」、「ZEH住宅」のモデルを作り推進してきました。そして、現在は「GX志向型住宅」のモデルを作り、それに賛同(新築)することで、最大160万円の交付を受けられます。

新築住宅を検討されている方は、是非「GX志向型住宅」以上の性能もご検討ください。

 

最後までご一読いただきありがとうございました!

次回もどうぞよろしくお願いいたします。

自然素材・高気密高断熱・住宅性能を大切にする工務店 斉藤建築工業㈱

 

<6畳エアコン1台で、家中を冷暖房。SaiCLE モデルハウス紹介ページ> : SaiCLEモデルハウス 

<『ずっと ずっと Green oasis に暮らす』を生む8つの循環の詳述 >

1.耐震+制震 性能 編 

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6.国産材、国内製品編

7.木製ドア・サッシ編

:8.自然素材の内装建材編

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