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「太陽光発電」の費用対効果

2025.09.30  Blog

こんにちは。斉藤です。
ブログをご覧いただきありがとうございます。

今回のブログは、「太陽光発電」の経済効果をテーマに綴ってまいります。

昨今、屋根に太陽光パネルが設置されている新築住宅を多く目にするようになりました。『SaiCLE』においても標準で設置しておりますが、

「実際のところ元が取れるの?」と、友人・知人から聞かれることもあります。そのため、気になる方も多いのではないでしょうか?

そんなことから、『SaiCLE』の「一次エネルギー消費性能(燃費)」からシミュレーションを作成しましたので公開します。

 

[先ずは試算の結果から]

太陽光発電を設置することで、” 1091万円のプラス”  の結果となりました。

 

 

以下、試算した条件の説明になります。

[太陽光パネルの有無以外は以下同条件です]  

・28坪『SaiCLE』外皮熱貫流率 (UA値) 0.23 W/m²・K_断熱等級7

・電力プラン 東京電力 くらし上手  30.72円/kWh (R7年9月現在)

・国の一次エネルギー消費性能計算プログラムに準じた光熱費の試算

 

[国の一次エネルギー消費性能計算プログラムについて]

熱費の試算・比較には、建築研究所(国土交通省所管)の一次エネルギー消費性能計算プログラムを使用しています。

これは、住宅確認申請、LCCM住宅、ZEH住宅、GX志向型住宅、長期優良住宅など、” 全国で統一的に使われている公的ツール ” です。

この計算ツールは、住宅で使用する一次エネルギー消費を公平に数値化することができます。

暖房・冷房・換気・給湯・照明・家電といった、住宅で使うエネルギーをすべて網羅しており、それぞれの住宅の性能に応じて ” 理論的な最大エネルギー使用量 “ を計算します。

つまり、実生活の電気代とは多少のズレはありますが、性能の違いが明確に見えるという点でエネルギー消費量の基準になります。

 

住宅に関する省エネルギー基準に準拠したプログラム

リンク:住宅に関する省エネルギー基準に準拠したプログラム

 

※備考

一次エネルギー消費は、延床面積、外皮熱貫流率 (UA値)、設備機器、電気料金プランによって試算は変わります。

設備機器よりも外皮熱貫流率 (UA値)による断熱性能の影響が大きいことがポイントです。

(断熱等級4 < 等級5 < 等級 6 < 等級 7 の順に省エネ)

そのため、住宅をご検討・ご計画を進められている方で試算をご希望の場合は、建築会社様または弊社にお問い合わせください。

 

関連の過去ブログへのリンク

『Green oasis』8つの循環の詳述 [断熱編]|

「2025年建築基準法改正」について

 

[『SaiCLE』の一次エネルギー消費性能]

プログラムから以下の計算結果となります。

・太陽光パネル 8.8kWを搭載

・パワーコンディショナー 5.5kW を 2台

・プログラムでの太陽光自家消費率は、約24.79% 

・太陽光無しは、「発電設備_太陽光発電(PV)」、「発電量」、「売電量」共に ” 0 ”  

 

[年間電気使用額に換算]

太陽光 ” あり “

・自家消費を加えた年間電気使用額 ¥ 333,568 

・1~4年目の年間売電金額 ¥ 419,667

・5~35年目の年間売電金額 (35年間稼働として)  ¥192,347

 

※備考

① 2025年7月から東京電力の余剰電力固定買取の新制度が変わりました(新FIT)。

詳しくはこちらからご覧ください。

過去のお知らせへのリンク令和7年 10月以降 太陽光余剰売電単価 と シャーププラン

 

②最新の「N型 単結晶」 太陽光パネル は、35年後でも 出力はおおむね 85~90%以上 残ると言われています。

つまり低下率は 10~15% 程度 に収まる可能性があります。そのため、撤去せず36年目以降もそのまま使用した方が無難と考えます。

(『SaiCLE』は、N型 単結晶 太陽光パネル を標準採用しています)

 

太陽光 ” なし “

・太陽光なしの年間電気使用額 ¥ 476,476

 

[資産シミュレーションを作成する入力情報]

太陽光 ” あり “ 

 

・35才 から 90才として設定。

・累計資産が分かり易いように 年収は 100万円 としています (資産増減を相対的に比較するための便宜的な基準値)。

・1年目に太陽光発電を設置。そのため、設置費用160万円支出 (参考値)。

・36年目に太陽光発電(パネル)の撤去費用40万円も計上します(参考値)。71才以降は ” 太陽光無し ” の年間電気使用額 。

 

太陽光 ” なし “ 

・同じく35才 から 90才。年収100万円。

 

[収入・支出・資産残高(年齢別推移)]

太陽光 ” あり “

・35年目の資産額  2855万円

・36年目に太陽光発電 (パネル) 撤去後の資産額  2864万円

 

太陽光 ” なし “

・35年目の資産額  1764万円

 

[35年目の差額]

 2855万円 ( 太陽光 ” あり ” ) – 1764万円 ( 太陽光 ” なし ” ) = 1091 万円

 

[最後に]

太陽光発電は費用対効果が高く ” 元 ” が取りやすい住宅設備と思います。そして環境にも寄与しますね。

36年目以降も稼働できている可能性が高いため、累計資産がより改善し、老後の安心も高まります。

ただ、35年の住宅ローン返済期間、太陽発電撤去までのシミュレーション結果は、

外皮熱貫流率 (UA値) に依存しますので、電気代を抑えたい場合は少しでも高い断熱性能がおすすめです。

(併せて高い気密性能も重要)

 

以上になります。ご参考になりましたら幸いです。

この度もブログをご一読いただきありがとうございました。

自然素材・高気密高断熱・住宅性能を大切にする工務店 斉藤建築工業㈱

 

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