サッシ・玄関ドアは、「断熱性能。空間を照らす健康的な環境。通風による心地のよい環境。景観を取り入れた居心地のよい空間。内外観の意匠。」をつくる大切な役割があります。これらを計画的に設計することが豊かな住生活につながると考えます。
住宅が完成しても通常唯一目に見える断熱材はサッシと玄関ドアといえます。断熱性とコストを検討してアルミ複合・樹脂製を採用することが一般的です。しかし、住まいづくりのコンセプトによっては、アルミや樹脂の色合いや無機質感が不一致につながる場合があります。サッシ・玄関ドアの役割は、断熱、採光、通風、空間、意匠です。これらを考えた結果、「SaiCLE」に高性能木製トリプルサッシ・玄関ドアを採用しました。
建具、フローリングと同じく材種は唐松(主に長野県木曽地方産)です。そして、木が醸し出す有機質な温かみと香り、窓に映る景観、入り込む光と風はコンセプトである『ずっとずっとGreen oasisに暮らす』の一体感を作り出します。オアシスのような憩いや癒しを感じ、日常を豊かにする。その象徴としています。
木製サッシ・玄関ドアは、塗装の定期的なメンテナンス必要になりますが、メンテナンスをおこなうことで50年以上の耐久性があります。また、住み続けた年月と共に経年変化という美しさによって愛着も膨らみます。マイホームのアイコンとして、その存在感は時が経っても褪せることはありません。
断熱性能と併せて、冬は日射取得を考慮することが大切です。南には日射取得率の高いガラスを採用しているため、冬は積極的に太陽の日射を取り込むことができます。これにより室内が暖まりやすく、熱を外に逃がしにくくします。これにより日中のエアコン等の使用量を減らすことにつながるのです。南以外は日射取得率の低いガラスを採用し、熱を室内に通しにくくしています。夏は日射により室内が暑くなるため、屋根の軒の出や外付けブラインドによって日射を遮蔽します。