[検証編] 令和8年 6月26日 梅雨の室内洗濯物干し Ver2.0 (後編)

こんにちは。斉藤です。
この度もブログをご覧いただき誠にありがとうございます!
今回のブログは、前回の室内物干し Ver2.0 の後編となる[検証編]です。
前回の[実験編] リンクはこちら:R8年梅雨の室内洗濯物干し Ver2.0 (前編)

[今回は、消費電力量と消費電気料金も検証]

温湿度の変化だけでなく、同じ時間帯の消費電力量についても確認してみました!
室内干しで湿気がどう動いたのか。
そして、その時にどれくらいの電気を使っていたのか。
できるだけ実際の暮らしに近い形で見ていきたいと思いました!お楽しみに (^_^)
先に今回の結果をお伝えすると、洗濯物によって水蒸気は一時的に増えましたが、翌朝には家全体として落ち着いた状態に戻っていました。
今回の条件は、室内干しにとってはなかなか厳しい日でした。
梅雨、外は雨。且つ外気の相対湿度は100%です。この状況だけでも室内干しは不利だと思います。
それに加えて洗濯と室内干しを始めたのは午後6時頃からです。
晴れた日の午前中に干したわけではありません。むしろ普通に考えれば前回ブログでも綴ったように、
「これは乾きにくそう」「湿気がこもって室内がジメジメする」「せっかく干したのに生乾き臭…」
など、起きてしまってもおかしくない条件下でした。

[モデルハウス温湿度の測定は5箇所]
今回確認したのは、1階キッチン、1階ランドリー室、1階リビング、2階子供部屋、2階寝室の計5地点です。
それぞれに「SwitchBot」を置いて測定しました。
<1階 >

< 2階 >

相対湿度だけでは、室温によって見え方が変わってしまうため、
今回はいつものように「重量絶対湿度 g/kgDA」に変換して確認しました。
重量絶対湿度とは、簡単にいうと、乾いた空気1kgの中にどれくらいの水蒸気が含まれているかを表したものです。
つまり、室内に実際どれくらい水蒸気があるのかを見やすい数値です。
目安としては、
10 g/kgDA 前後:かなり乾きやすい
12〜14 g/kgDA:室内干しでも乾きやすさを期待しやすい範囲
15 g/kgDA 以上:湿気が多め
17 g/kgDA 以上:乾きにくさ・カビリスクを意識したい領域
個人差はありますが、生活の中では14g/kgDA前後までであれば、
不快感が出にくい範囲として見ています。。
[エアコン2台による再熱除湿再現は翌朝以降も継続]
前回のブログから、
・外気温が高くないため1階LDKの6畳用エアコンを暖房稼働させます。
暖房設定は 25℃。 風量は “弱 ” 設定です。
干す量が増えたため、気化熱による室内温度の低下防止と室内温度上げていくことで、
水蒸気飽和量を増やし安定した乾燥しやすい状態を作ります。
・2階廊下の6畳用エアコンを冷房稼働させます。
こちらは、除湿が目的です。冷房設定は 25℃。 風量は “中 ” 設定です。
洗濯物が乾いた午前 1時30分以降も引き続き再熱除湿を行い続けました。
外気の相対湿度は100% であるため、その効果検証も併せて数字で確認していきます。
午前1時30分の変更点として、
・1階エアコンの暖房を「弱」→「最弱」
・2階エアコンの冷房を「中」→「弱」
に設定しました。朝方午前5時30分まで推移を切り取っていますので、
効果を併せてご覧ください。

[5箇所の測定結果を見ていきます]
①ランドリー室

平均:約11.9 g/kgDA
最大:13.6 g/kgDA(20:00)
最小:10.6 g/kgDA(16:30〜18:00)
16:00時点:10.8 g/kgDA
ピーク時:13.6 g/kgDA
翌朝5:30:10.7 g/kgDA
ランドリー室は、一時的な上昇が大きく、20:00 前後に水蒸気量がピークになっています。
洗濯物によって湿気は増えましたが、翌朝にはほぼ開始時点まで戻りました。
また、気化熱が発生しているため他の室よりも乾くまで低い温度となっていました。
このことから1階のエアコンを暖房稼働させた意味があったように思います。
②リビング

平均:約11.2 g/kgDA
最大:12.6 g/kgDA(20:30)
最小:10.2 g/kgDA(翌朝5:00)
16:00時点:10.9 g/kgDA
ピーク時:12.6 g/kgDA
翌朝5:30:10.3 g/kgDA
リビングは、ランドリー室ほど大きくは上がらずとなりました。
洗濯物干しによる水蒸気の影響はリビング側にも少し伝わりましたが、
上昇は穏やかで翌朝には開始時点より低い水準まで下がりました。
③キッチン

平均:約11.3 g/kgDA
最大:12.5 g/kgDA(20:30)
最小:10.5 g/kgDA
16:00から20:30にかけて、10.6 → 12.5 g/kgDA まで上昇、
その後は少しずつ下がり、翌朝5:30には 10.5 g/kgDA まで戻っています。
室内干しによって一時的に水蒸気量は増えたものの、夜間から朝にかけて落ち着いていきました。
④2階 子供室

平均:約10.9 g/kgDA
最大:12.1 g/kgDA(20:30)
最小:9.9 g/kgDA(翌朝5:30)
16:00時点:10.6 g/kgDA
ピーク時:12.1 g/kgDA
翌朝5:30:9.9 g/kgDA
2階子供部屋の上昇幅がかなり穏やかでした。
洗濯物の水蒸気は家全体に少し伝わりますが、2階では上昇が抑えられ、
翌朝には開始時点より低い水準まで下がりました。
⑤2階 寝室

平均:約10.7 g/kgDA
最大:11.5 g/kgDA(21:00)
最小:10.0 g/kgDA(翌朝4:00〜5:30)
16:00時点:10.4 g/kgDA
ピーク時:11.5 g/kgDA
翌朝5:30:10.0 g/kgDA
寝室は、一番穏やかな動きでした。洗濯物干しによる水蒸気は2階寝室にも伝わりましたが、
上昇は約1.1g/kgDAに収まり、翌朝には開始時点より低い水準まで戻りました。
【5地点平均の重量絶対湿度】
5地点平均で見ると、午後6時の時点では約10.4g/kgDAでした。
そこから洗濯物を干した影響で、20時30分頃に約12.4g/kgDAまで上昇しました。
上昇幅としては、家全体の平均で約2.0g/kgDAです。洗濯物を室内に干せば、水蒸気は出ます。これは当然の結果だと思います。
大切なのは、その湿気がその後どうなったのかです。
翌朝5時30分には、5地点平均で約10.3g/kgDAまで下がっていました。
つまり、洗濯物を干したことで一時的に水蒸気量は増えたものの、翌朝には物干し開始時とほぼ同じ、
むしろ少し低いくらいの状態まで戻っていたことになります。
時刻 5地点平均
・18:00 約10.4g/kgDA
・20:30 約12.4g/kgDA
・翌朝5:30 約10.3g/kgDA
温湿度については、以上のような検証結果となりました。
洗濯物を干したことで一時的に水蒸気量が増え、乾いていくにつれて湿度が下がり、室温も少しずつ戻っていく様子が数字から見えてきました。
特に今回は、キッチン側と廊下側のドア2箇所を開放していたため、ランドリー室の湿気がリビングやキッチン側にも広がり、
14g/kgDA以上まで上がるかもしれないと想定していたのですが、意外にも 12 g/kg DA 台までしか上がらず、数時間後には 11g/kg DA 台に戻っています。
開放しても住宅性能 (再熱除湿含む) がしっかり追従・対応してくれた表れではないかと思います。
これは意外な気づきでした。これなら、ビクビクせずに思いきって干すことが出来そうです (^_^)
結果として、
今回の検証では、『SaiCLE』において、「雨の日 + 外気湿度100% + 夕方からの室内干し」という悪条件でも、
家全体に湿気が残り続けるような状態にはなりませんでした!
(ここが今回の検証で一番確認したかったところ)
また、室温としては、朝方も 1階と2階とでは 2℃ ほど差がありました。
この温度差はバランスできるか今後また実験と検証してみたいと思います!
[そして、今回の検証で一番確認したかった「電気代」]
湿度の変化に加えて、同じ時間帯の消費電力量も確認しました!
2026年6月26日16時から、翌朝6時までのモデルハウス全体の消費電力量は、合計11.926kWhでした。
電気料金は、東京電力「くらし上手」の2026年7月時点の単価をもとに、燃料費調整単価と再エネ賦課金を含め、1kWhあたり27.71円として換算しています。
その結果、この時間帯の使用電気料金は約330.5円となりました。
表にまとめてみましたのでごらんください。

今回の検証では、実際の再熱除湿機能そのものを使ったわけではありません。
上記のとおり、1階のエアコンを暖房25℃、2階のエアコンを冷房25℃で運転することで、再熱除湿に近い状態を再現しました。
「えっ、2台ともエアコンを動かすの?」と不思議に見えるかもしれませんが、
目的としては、梅雨時期の雨の日に、室内の湿気をどのように落ち着かせられるのかを確認するためです。
なお、この電気料金には、室内干しや除湿運転だけでなく、
冷蔵庫、照明、パソコン、TV、洗濯機、24時間換気、トルネックス、
シーリングファン、オリジナル全館空調など、通常使用している家電・機器の電力も含まれています。
(なお、この約330.5円には、洗濯機3回を回した分の電力も含まれています。乾燥機単体のランニングコストと比べる場合、洗濯機の稼働分は別に必要になるため、今回の数値とは比較している範囲が異なります)
そのため、今回の約330.5円は「室内干しだけにかかった電気代」ではありません。
雨の日の夕方から翌朝にかけて、実生活に近い状態で洗濯・室内干し・除湿運転を行った場合の、モデルハウス全体の実測値として見ています。
[前回のブログでは、乾太くんのような乾燥機についても触れました]
乾太くんは、早く乾き、仕上がりも良く、とても便利な設備だと思います。乾燥機単体のランニングコストで見れば、非常に優れています。
一方で、今回の約330.5円は、室内干しだけにかかった電気代ではありません。
冷蔵庫、照明、洗濯機、換気設備、トルネックス、シーリングファン、
オリジナル全館空調、エアコン2台の運転などを含めた、検証時間帯におけるモデルハウス全体の消費電力量です。
そのため、乾燥機1回分の金額と単純に比較するものではなく、
雨の日の夕方から翌朝にかけて、実生活に近い状態で洗濯・室内干し・除湿運転を行った場合における家全体の実測値として見ています。
もちろん、これだけで「どんな条件でも大丈夫です」と、キッパリ言い切るつもりはありません。
当然、洗濯物の量、干し方、室内の空気の動き、外の天気、暮らし方によって結果は変わると思います。
また、電気代についても、その日の使い方やエアコンの運転方法、家電の使用状況によって変わります。
ただ、少なくとも今回の検証では、梅雨時期の雨の日に室内干しをしても、家の中がずっとジメジメしたままになるような結果ではありませんでした。
そして、湿気を落ち着かせるために必要だった電力も、モデルハウス全体の実生活に近い使用状況として確認することができました。
これは、日々の暮らしの中ではとても大きいことだと思います。
室内干しをするたびに、湿気やカビを過度に心配しなければならない家なのか。
それとも、湿気は一時的に増えても、時間とともに落ち着いていく家なのか。
さらに、その時にどれくらいの電気を使っているのか。
数字で見てみると、その違いはとても分かりやすくなります。
今回の検証を通して、改めて感じたのは、住宅の性能というのはパンフレットに載っている数値だけではなく、
こうした暮らしの場面に表れてくると感じました。
[Ver 2.0 実験・検証を通して]
雨の日の洗濯
夜に干して、翌朝どうなっているか。そして、その間にどれくらいの電気を使っているのか。
こういう日常の中にこそ、家の本当の力が出てくるのだと思います。
今回の室内干しVer.2.0では、洗濯物によって水蒸気は一時的に増えましたが、その湿気がこもり続けることはなく、
翌朝には家全体として落ち着いた状態に戻っていました。梅雨の室内干しとしては、かなり安心できる結果だったと思います。
これからもSaiCLEモデルハウスでは、机上の説明だけではなく、
実際の暮らしに近い形で検証を重ねながら、今後も家の性能や心地よさの確認していきたいと思います (^_^)
今回のブログは以上になります。長文のご一読ありがとうございました!
自然素材・高気密高断熱・住宅性能を大切にする工務店 斉藤建築工業㈱
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